

20210605_心に刻む二つの言葉_連合会の日ブログ記事
「心に刻む二つの言葉」 金光教関教会在籍教師 松澤和美 一年半前から京都の叔母(義母の妹)が家族に加わった。その三か月前、叔母は大腸がんの腹腔鏡手術を受けた。手術は無事に成功し、術後の経過も良くもうすぐ退院という時に、病院から「危篤」の連絡が入った。突然右脳に梗塞が生じたのだ。教会長が駆け付けると、意識はあったものの目は斜め上を向いたままで、右手がわずかに動くだけだったそうだ。それから一か月半、自分の足で歩いて退院したのだから奇跡的な回復だ。皆で大みかげを喜んだ。 久しぶりに叔母の家に行って気づいたのだが、叔母は手術前から軽い認知症だったようだ。メモ書きに埋もれつつ、書き留めたことが果たせていかない様子が窺えた。退院後、一人にしておけないからと、九十歳になる義母が京都の家に泊り込みで世話に当たった。三週間が過ぎ、弟に交代を頼んで一時帰宅した深夜、事故が起きた。叔母がお風呂で溺れ、救急搬送されたのだ。幸いこの時もまたおかげを受け、二十日ほどで無事退院できた。しかし、その一方で認知症は一気に進んだ。もう母一人に任せるわけにはいかないと、教会で預かるこ